この記事では、階段各部の名称や役割について紹介します。
手すり
直接手を触れる部分。階段全体の美しさに関わる重要な部材のひとつです。- やわらかい質感の木製手すり
- シャープな印象のステンレス製手すり
階段を利用するときは、手すりを触って形状や握りやすさを確かめましょう。
ビルディングタイプや利用者に合わせて、適した素材やサイズが選択されていることがわかります。
手すり支柱
手すりを支える部材。金属で作られたものが多く、手すり子とあわせて美しい装飾が施されているものもあります。垂直に立っている支柱が多いのですが、曲線的でかわいらしいものもあるため見逃さずに鑑賞しましょう。
手すりとの接続部分や素材の違いも見ておくべきポイント。
手すり子
手すりと手すり支柱の隙間を埋める部材。面積が広く、構造的な制約も少ない部分であるため、自由な発想でオリジナリティの高いデザインが施されているものも多く見られます。
踏面
足を乗せるため、滑りにくさや丈夫さといった機能が求められる部分です。仕上げは
- グラフィカルなカーペット
- シンプルなチェッカープレート
- メンテナンスしやすいPタイル
エントランスや吹き抜けにある階段の踏面は、とくに力を入れてデザインされていることも多いので、素材の使い分けや端部の納まりを楽しみましょう。
蹴上げ
踏面と踏面の間の距離のこと。多くの人が利用する階段は蹴上げを低く、踏面を広くして、ゆったりとした設計にするのが一般的です。
一方、メンテナンス用の階段など、一部の人だけが利用する階段は蹴上げを高く、踏面を狭くしてスペースを有効活用します。
蹴込み
蹴上げ部分をふさぐ部材。踏面と同じ素材にして一体感を出したり、異なる仕上げを選んでグラフィカルにしたりするケースがあります。
蹴込みのないストリップ階段にすれば、光を通しつつ、軽快なイメージにすることが可能です。
ささら
踏面を左右から支える部材。ささら桁などとも呼ばれます。
構造的な機能をもつものだけでなく、デザイン的に取り付けられたものもあります。
段裏
階段の裏側を下から見上げた部分。有機的な曲面になっていたり、細かい造作が取り付けられていたり、意外と美しいため見逃さずに鑑賞しましょう。
照明
- シンプルなブラケット照明
- 豪華なシャンデリア
明るさや形状によって階段の雰囲気は大きく変わるため、設計者の意図を感じることもできるでしょう。
壁
壁も階段を鑑賞するときの重要なポイントのひとつです。壁画やレリーフ、カラフルなタイルや石材による装飾など、ダイナミックな作品として仕上げられているケースもあります。
サイン
踊り場などにある階数表示。- 既製品を使ったもの
- ペイントされたもの
壁に設置されているケースが多いのですが、床にさりげなく書かれていることもあるため、忘れずにチェックしておきましょう。
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